消費税8%時に購入した江ノ電の一日乗車券「のりおりくん」を、10%に増税したあとに使うと、1往復するだけで元が取れる。というのが前回のお話でした。
yuigahama354.hatenablog.com
3:増税前の「のりおりくん」を事前購入するには?
事前購入は出来ないと断言しているサイトもありますが、のりおりくんの事前購入はできます。現段階で6つの購入方法があります。
- 「PET券のりおりくん」を買う
- 「宿泊施設の江ノ電一日乗車券付きプラン」を予約購入する
- 小田急トラベルなどの旅行代理店で買う
- 「江ノ電 乗車券(引換え券)付フォトカレンダー」を購入する
- 「江ノ電1日乗車券「のりおりくん」&新江ノ島水族館 セット券」を購入する
- ネットオークションやフリマアプリ等で買う
場合によっては増税後はもちろん、有効期限の明記されていないものもあり、いつでも増税前の価格で利用できる方法もあります。
広義では鎌倉・江の島アフタヌーンパスも含まれますが、観光地回遊要素が強いものなので今回は省略します。
それでは順に見ていきましょう。
3ー1:「PET券のりおりくん」を駅で買う
OK ●>○>△>× NGの順 |
液でPET券を買う |
---|---|
増税前の料金で買い溜めが可能 | ● |
増税後に利用するときでも差額が不要 | ● |
クレジットカードでの購入 | △ |
購入時の別途手数料が不要 | ● |
利用日の事前指定不要 | ● |
利用期間の指定がない | ○ |
窓口での引き換えの必要なし | ○ |
新江ノ島水族館への入館が不要 | ● |
提携施設での宿泊不要 | ● |
JR鎌倉~北鎌倉~大船~藤沢の利用 | × |
小田急線や提携路線との往復利用 | × |
一番簡単な方法です。
「外国人用のりおりくん」とも呼ばれています。そもそも「ぺっとけんのりおりくん」って何?という話ですが、写真左にあるものがそれで、テレフォンカードみたいな磁気カードタイプの、のりおりくんが存在します。
通常の自動券売機や駅窓口でのりおりくんをくださいと言っても、右の磁気券しか売ってくれません。余談ですがカニの絵が書かれている部分は販売時期によって変わるんですよ。あと、自動券売機で購入するとき、購入画面の券面をよーく見てみるとちょっぴり幸せになれるかもしれません。日本では類のない「お遊び」だと思っていて楽しみにしているのですが、いつ実装されるんでしょうね?
一番のメリットは「事実上」有効期限がありません。
本来は3-2で後述する宿泊施設などの乗車券発券機械のない場所でも販売できるように、有効期限を年度末にしたものを予めその施設に常備しているものです。
毎年、購入翌年度の4月1日以降に利用する場合は、有人駅である、藤沢、鵠沼、江ノ島、腰越、七里ヶ浜~長谷、鎌倉の窓口で有効期限の延長処理をする必要があります。そうでないと藤沢、鵠沼、江ノ島、長谷、鎌倉の自動改札で「乗車券の有効期限を過ぎています」と案内され通過できません。
駅員によってはPET券のりおりくん自体の仕組みを理解していない駅係員や、有効期限の延長方法がわからない駅係員もいますので、処理方法については中小企業あるあるなんだなと思って寛大な心で接してください。
次のメリットは、有効期限内ならそのまま使えるということです。
事前に購入した切符で、そのまま自動改札を通れるのはかなり快適です。
私は最寄り駅である横浜本牧駅からSuicaを利用し、大船でJR横須賀線に乗り換えて、鎌倉駅の連絡改札口を経由してそのまま江ノ電に乗り換えることが圧倒的に多いです。
JR東日本様は大変素敵なダイヤを組んでくださっているので、大船での乗り換え時間に「鎌倉・江ノ島パス」を購入をさせてくれる時間をたっぷり用意してくれている事が多いので、そのときは購入しますが、大船や藤沢ではほぼ秒単位の乗り換えを余儀なくされることもあります。
特に休日の江ノ電は遅延していることが多く、時間の読めないダイヤが設定されている中で、いかに余計な時間を消費せずいかにお目当ての江ノ電に乗れるかが「勝負」になってきます。
その点、PET券のりおりくんさえ持っていれば、沿線外で余計な時間を消費することなく江ノ電に「飛び乗る」準備が、前述の他社販売の特別企画乗車券の差額数十円を払うことによって可能になるのです。個人的には好きな会社に利益が多く行くようですし積極的に使っています。
散々推しまくっている「江の島・鎌倉フリーパス」は小田急線などの発駅の券売機で事前購入する必要がありますし、「鎌倉・江ノ島パス」は大船、藤沢、北鎌倉、鎌倉のJR券売機等でのみで販売しているので、横浜方面からの利用であれば大船で途中下車して、事前に購入したりSuicaに情報を載せる必要があります(てか特別企画乗車券もモバイルSuicaで買えるようにしてよー)。
また、江ノ電各駅でも当日分の券売機でのりおりくんが購入できます。しかし券売機前でどこまで行くか、そして並んでいるのかすらわからない、目的地の最寄駅がわからない観光客がわんさかいる券売機周辺で時間を浪費するのは無駄でしかありません。
また、位置情報を公開してくれない江ノ電は、何分遅れているかわからない休日の江ノ電に乗るため駅に行くと、踏切が鳴り出し全速力で走るなんてこともザラにありますので、すぐに利用できるのりおりくんを手元に用意しておくことは、ヘヴィーユーザーにとってはかけがえのない安心感につながっています。
じゃあそのPPのりおりくんはどこで売ってるんだという話。
駅で聞くと「駅にはおいてません」「そういうのは売れない」「外国人向けなので売れない」「東横インとかでは買えるんですけど*1」というくらい珍しいアイテムです。
しかし、それを大人買いさせてくれる液がひとつだけあります。しかもその存在の理解者でないとどこにPET券のりおりくんがあるのかを把握していないので、係員のウンにもよります*2。
大きなデメリットはこの1点でしょうか。
あ、江ノ電以外の利用がある場合はその1の方が情報として有益かと思いますよ(1度目)。
余談ですが、値段の書いていない赤っぽいPET券のりおりくんは、かなーーーーーーりレアです。*3
使用済みでもいいので僕にこっそり横流ししてもらえたらそれなりのゲフンゲフン
ということについて中国語で書くべきなんでしょうが、そんな能力もないので省略します。
3ー2:「宿泊施設の江ノ電一日乗車券付きプラン」を予約購入する
OK ●>○>△>× NGの順 |
宿の乗車券付きプラン |
---|---|
増税前の料金で買い溜めが可能 | ○? |
増税後に利用するときでも差額が不要 | ○? |
クレジットカードでの購入 | ○ |
購入時の別途手数料が不要 | ○ |
利用日の事前指定不要 | ● |
利用期間の指定がない | ○ |
窓口での引き換えの必要なし | ○ |
新江ノ島水族館への入館が不要 | ● |
提携施設での宿泊不要 | × |
JR鎌倉~北鎌倉~大船~藤沢の利用 | × |
小田急線や提携路線との往復利用 | × |
おそらく一番ハードルが低い宿泊を伴う観光客向けの方法で、地元民が最もわからない方法ですので、この項目はほぼ推測になります。
沿線や周辺エリアの宿泊施設では、宿泊プランのひとつに「江ノ電一日乗車券付きプラン」なるものが存在します。
仕入れたときの値段で販売ができるので、増税後でも当分の間は値段が変わることはないのではないでしょうか。
クレジットカードの使えない沿線の宿があってもおかしくないので、事前予約でクレジットカードの利用ができるか確認したほうがいいですよ。
そのプランを利用すると、PET券のりおりくんがフロント等で渡されるんじゃないかなー。有効期限は次の年度末までですとか言われるのかなー。地元民なんで地元のラブホテル以外泊まらないんで正直わかんないっす。
あ、僕のおすすめラブホテルは「ホテルNOAH・RESORT 湘南」ですが、まあ場所がね。清潔感、アメニティ、景色についても圧倒的にこっちですね。まあ、間違って水族館からすごく近いピ○ールなんぞに行ってがっかりさせませんようお気をつけを。利便性で言えば「HOTEL SUN CREW」なんですが妻はまあまあって言ってましたよ。ぼくは知らんけど。
www.tour.ne.jp
www.jalan.net
確認した宿泊施設では、沿線内だけでなく大船、辻堂、みなとみらい、新横浜、湘南台、大磯にある宿泊施設が名を連ねていますが、その場合はよっぽどでない限りその1の方が情報として有益かと思いますよ(2度目)。
3ー3:旅行代理店で買う
OK ●>○>△>× NGの順 |
小田急トラベルで購入 | その他旅行代理店で購入 |
---|---|---|
増税前の料金で買い溜めが可能 | × |
× |
増税後に利用するときでも差額が不要 | × |
× |
クレジットカードでの購入 | ● |
● |
購入時の別途手数料が不要 | ● |
× |
利用日の事前指定不要 | × |
× |
利用期間の指定がない | × |
× |
窓口での引き換えの必要なし | × |
× |
新江ノ島水族館への入館が不要 | ● |
● |
提携施設での宿泊不要 | ● |
● |
JR鎌倉~北鎌倉~大船~藤沢の利用 | × |
× |
小田急線や提携路線との往復利用 | × |
× |
旅行代理店でものりおりくんが購入できます。
小田急トラベルでのりおりくんの引換券(写真)を購入し、利用前に江ノ電の有人駅の窓口で交換できます。
なんといっても魅力は、のりおりくん単体をクレジットカードで購入することができることでしょう。
ポイントやマイルを貯めている方なら、この手は逃せませんね!
利用日の事前指定が必要ですが、駅ではクレジットカードを利用してのきっぷ類の購入が一切できません。
しかし、小田急トラベルは小田急藤沢駅の隣にもあるので、藤沢駅でも購入が可能です。
3ー4:「江ノ電 乗車券(引換え券)付フォトカレンダー」を買う
OK ●>○>△>× NGの順 |
フォトカレンダーを買う |
---|---|
増税前の料金で買い溜めが可能 | × |
増税後に利用するときでも差額が不要 | ● |
クレジットカードでの購入 | × |
購入時の別途手数料が不要 | ● |
利用日の事前指定不要 | ● |
利用期間の指定がない | × |
窓口での引き換えの必要なし | × |
新江ノ島水族館への入館が不要 | ● |
提携施設での宿泊不要 | ● |
JR鎌倉~北鎌倉~大船~藤沢の利用 | × |
小田急線や提携路線との往復利用 | × |
毎年秋に販売される「江ノ電沿線フォトコンテスト」の入賞作品を使用したカレンダーに、毎年2月末まで有効なのりおりくんの引換券がついています。
www.enoden.co.jp
価格は1,000円で、のりおりくんは650円ですから、350円でカレンダーが付いてくるという仕組みです。
ちなみに、毎年夏に開催しているフォトコンテストに応募して入賞するとこのカレンダーをもらえますので、自分の作品が載ったカレンダーつきのりおりくんを貰えるのと引き換えに、入賞しても入賞しなくても、江ノ電は他の商品や宣伝にあなたの「作品」を利用し、「素材」かのごとくトリミングなどの画像加工をされて表に出ても音沙汰なしですし、お礼もないというのが魅力ですので、のりおりくんが欲しい方と自分の写真がどういう形であれ江ノ電に使って頂ける喜びを感じるマゾな方は、iPhoneで撮った作品が入賞したこともありますので、ぜひ応募してみてください!
3ー5:「江ノ電1日乗車券「のりおりくん」&新江ノ島水族館 セット券」を購入する
OK ●>○>△>× NGの順 |
えのすいセット券 |
---|---|
増税前の料金で買い溜めが可能 | ○ |
増税後に利用するときでも差額が不要 | ● |
クレジットカードでの購入 | ● |
購入時の別途手数料が不要 | ● |
利用日の事前指定不要 | ○ |
利用期間の指定がない | ○ |
窓口での引き換えの必要なし | × |
新江ノ島水族館への入館が不要 | × |
提携施設での宿泊不要 | ● |
JR鎌倉~北鎌倉~大船~藤沢の利用 | × |
小田急線や提携路線との往復利用 | × |
新江ノ島水族館(えのすい)に行くことが決まっている方は、この方法がよいこともあるでしょう。
増税後の11月30日まで増税前の価格「2,640円」で購入できることです。*4
のりおりくんを購入して、えのすいでのりおりくんを提示すると大人が2,400円(今回の増税による値上げは発表されていない)から10%引きとなるので2,160円、合計で2,760円(増税後は2,810円)となり、ますので、120円(増税後は170円)お得になります。
また、「【有効期限】発券日より3ヶ月」「申込受付期間一般販売:~2019/11/30(土)16:00」とありますので、11月30日に発券すれば、2020年2月29日まで利用できるのも利点のひとつです。
ただ、注意しなければならない点がいくつもありますが、最大の欠点をひとつ。
入館料が10%引きになることは年中可能ですし、スーパーなどのレジ横に割引券がある店舗もありますが、
「えのすいの入場料自体が半額になること」が年に何度かあります(特に冬=閑散期)。
他にもエポス会員やJAF会員の優待や障害者手帳提示で10%割引以上に安く(以下略)
castel.jp
3-6:ネットオークションやフリマアプリ等で買う
OK ●>○>△>× NGの順 |
オークション |
---|---|
増税前の料金で買い溜めが可能 | 物による |
増税後に利用するときでも差額が不要 | 物による |
クレジットカードでの購入 | ● |
購入時の別途手数料が不要 | 送料の条件による |
利用日の事前指定不要 | 物による |
利用期間の指定がない | 物による |
窓口での引き換えの必要なし | 物による |
新江ノ島水族館への入館が不要 | 物による |
提携施設での宿泊不要 | 物による |
JR鎌倉~北鎌倉~大船~藤沢の利用 | 物による |
小田急線や提携路線との往復利用 | 物による |
残念ながらこういう手段もあります。
条件は、今まで挙げたのりおりくんの事前購入方法によります。
例えばこれは、江ノ電1日乗車券「のりおりくん」&新江ノ島水族館 セット券の、のりおりくん部分だけ事情があって引き換えれなかった商品です。
事情を見ると大変残念なことが伝わってくるのですが、引き換え3ヶ月以内に使用しなければならないという条件があるにしろ、大人2名と小人2名で1,800円のところ、950円で落札されています。
他にも、3ー4で紹介したカレンダーの引き換え期限が迫ってしまい、のりおりくんの部分だけ出品するパターンや、宿泊施設の江ノ電一日乗車券付きプランを購入したはいいけど、PET券のりおりくんを使わなかったため出品というパターンを今まで見てきました。
いずれも、定価より安く落札されいる代わりに、使用期限が短くなっていることが多く、ヘヴィーユーザーは見逃せないのではないでしょうか。
www.mercari.com
auctions.yahoo.co.jp
逆に言うと、事前に使用できるのりおりくんを転売しようとしても安く買い叩かれるだけですよ。
つまり?
- のりおりくんの事前購入はできる。
- PET券のりおりくんを買い溜めろ。
- 利用日さえ決まっていればクレジットカードでも買える。
- ネットオークションから目をそらすな。
- 七倉小春は可愛い
その1で紹介している、以下の特別企画乗車券も情報として有益かと思いますよ(6度目)。
OK ●>○>△>× NGの順 |
JR「鎌倉・江ノ島パス」 | 小田急他「江の島・鎌倉フリーパス」 |
---|---|---|
増税前の料金で買い溜めが可能 | ● |
× |
増税後に利用するときでも差額が不要 | ● |
× |
クレジットカードでの購入 | ○*5 |
△ |
購入時の別途手数料が不要 | ● |
● |
利用日の事前指定不要 | × |
× |
利用期間の指定がない | × |
× |
窓口での引き換えの必要なし | ○*6 |
○*7 |
新江ノ島水族館への入館が不要 | ● |
● |
提携施設での宿泊不要 | ● |
● |
JR鎌倉~北鎌倉~大船~藤沢の利用 | ● |
× |
小田急線や提携路線との往復利用 | × |
● |
ただ、以下の方法もあります。
3ー91:乗車後の、のりおりくん事後購入
OK ●>○>△>× NGの順 |
のりおりくん事後購入 |
---|---|
増税前の料金で買い溜めが可能 | × |
増税後に利用するときでも差額が不要 | ● |
クレジットカードでの購入 | × |
購入時の別途手数料が不要 | ● |
利用日の事前指定不要 | × |
利用期間の指定がない | × |
窓口での引き換えの必要なし | × |
新江ノ島水族館への入館が不要 | ● |
提携施設での宿泊不要 | ● |
JR鎌倉~北鎌倉~大船~藤沢の利用 | × |
小田急線や提携路線との往復利用 | × |
飛び乗るときあるあるなんですけど、交通系ICカードのタッチのみで電車に飛び乗ります。
そして、降車駅窓口でのりおりくんを買いたかったが列車がすぐ来た旨を伝えれば、それまでの運賃ものりおりくんで乗車したものとして発券して出札できますし、無人駅だったとしても券売機で買えばよくて、いまでは珍しくなった下車時の検札があった場合でも、その旨を伝えて券売機で購入すればいいということも選択肢のひとつです。
意外とやってる人が多いようですし、窓口発券の絵柄の異なる磁気券のりおりくんが手に入ることが多いのも魅力でしょう。
そして何より、改札の窓口は空いているのです!
あっ、石上や和田塚で出口から一番遠いところで降りて「あとでのりおりくんを買うつもりです」とかやろうとしている人、バレますから。遅れの原因になるのでやめましょうね!
さて次回は、ヘヴィーユーザーなら必ず思う「そんなに江ノ電に乗るなら定期買えば?」という疑問に、答えていきたいと思います。